【モノを買わせるマーケティング】人はなぜ今必要ではない買い物をしてしまうのか?【心理学】
こんにちは。いつもお世話になっております。
今回は私が実際に仕事をしていく中で、マーケティングについて学んでいる際に得た知識をご紹介したいと思います。
開発した商品を売り込む際の店頭POPをよく作成しているのですが、毎回毎回その文言に苦労していました。
「低価格帯の商品はどうすれば安っぽくならないだろう?」とか、「煽りすぎない程度の売り文句はどうするんだろう?」そんなことをずっと考えていました。
そんな時に様々な書籍を読み漁り、消費者の購買意欲を刺激するには以下の3つの心理学的ポイントがあるということを知りました。
- 得した時の感情×2=損した時の感情
- タイムセールに抗えない心
- ここでやめたらもったいない!
以上の3つです。それぞれ解説していきます。
1.得した時の感情×2=損した時の感情
この式は「損をした時の方が得をした時よりも心理的価値が2倍に相当する」ということを示しています。
人の心理として、得をした時の嬉しさは損をした時の感情に比べると大したことはないというのです。
つまり、人は得をすることよりも損失を回避する方を優先して選択するということになるのです。
例題を2つほど以下に挙げてみましょう。
① 定価2,000円のTシャツを2枚買えば、2枚目は半額になる
② 定価90,000円のソファが赤字で「限定!今だけ半額」となっている
これってどちらもパッと見る限りは単に買わなければ得も損もしないように思えますよね。
ですが、人はここで以下のように考えてしまうそうです。
「もし後から買いたくなった時に値段が元に戻っていたらどうしよう」
その考えになってしまうので、「得する選択を捨てる」という発想ではなく、「ここで買っておかないと損してしまう」と考えるようになるのです。
これが1つ目のポイントです。
2.タイムセールに抗えない心
みなさま当然のことのようにタイムセールは時間限定というように認識されていると思います。
要するに終了までタイムリミットがあるということですね。
よく72時間限定セールとかでそこそこの割引率になっている商品を見かけることもあるかと思います。
例えば30%オフになっているとすると、72時間以内にその商品を購入すれば30%分お得になるわけです。
そんなことは当然なのですが、実はここに大きな落とし穴があるのです。
心理学的に人は「残り時間がどんどん少なくなっていく様子」に非常に強いプレッシャーを感じるそうです。
言われてみれば宿題を提出期限ギリギリでやる時のストレスって半端じゃないですよね。
焦りすぎてなんてことないことでもイライラしてしまったり、普段ならあり得ないようなミスをしてしまったりと、皆様にも何かしらの経験があるのではないでしょうか?
ここで追い討ち的に作用するのが「得した時の感情×2=損した時の感情」なのです。
人はできるのに行動しなかったことを非常に後悔する生き物なので、「行動しなかった=機会損失」つまり損だと捉えてしまうのです。
その結果必要かがはっきりしていないにもかかわらず、「後から欲しくなるかもしれない」と自身に言い訳して安易に購入させてしまうのです。
3.ここでやめたらもったいない!
例えば現在のビジネスの広報のために既にある程度資金を投入しているけれども、効果がなかなか現れず、仕方なく中断してしまうことがあるかもしれません。
この時に既に投入した資金は返ってきませんが、これをサンクコスト(埋没費用)と呼びます。
心理的に人はこれを非常に嫌がる傾向にあるそうです。
例としてあまり正しくはないかもしれませんが、パチンコにハマるのと似たような原理だと思います。
私の友人で学生時代に借金はせずとも、ギリギリまで生活費を切り詰めてパチンコに通っていた人がいました。(今は船の上で生活しているので月に1度いくか行かないからしいです。)
その時によく本人に「どうせ負けるならその分で旨い飯食べた方がよくね?」と話していたのですが、本人は「もう今月10万使ってるから今更やめてもなぁ」と返してきたのです。
やはりたまに大当たりしてその日だけプラスになることを考えると、当たるまで続けないとそれまでに掛けたお金が無駄になってしまうと考えているようでした。
ただ、パチンコの場合はそこで当たったとしてもトータルでマイナスなので止めることはなく、また当たるかもしれないとさらにつぎ込んでしまうことになるようです。
少し長くなってしまいましたが、要するに既にある程度お金を掛けているものをキッパリやめてしまうのはストレスのかかる行為だということです。
これも根底には損失回避の心理が働いています。
実際にあるビジネスモデルとしてはサブスクリプション(月額、定額、定期購読)がイメージしやすいでしょうか?
私が実際にサンクコストを遅れて結果的に損をしてしまった例として、カフェのサブスクリプションがあります。
これは私が住む地域にて、通常450円のコーヒーが月額4,000円で飲み放題というサービスでした。
10回通えば十分プラスになるのでコーヒー好きの私としては見過ごすわけにいかず、リリース直後に契約しました。
ですが、そのカフェがあるのは街中で人通りが多いところだったので週末は常に満席と言っても過言ではないほど人で溢れていたので、気がつくと1ヶ月丸ごと足を運べていないという状況になってしまいました。
今思えば半月経過した時点で全く利用できていなかったことを踏まえて即解約しておくべきだったとは思いますが、まさに「あと半月あるし、せめて今月いっぱいは契約残しておいて通えるだけ通おう」とサンクコストを嫌がったのです。
その結果月初に解約が面倒で間に合わず、余計に1ヶ月分課金されてしまいました。
流石にもう課金直後でしたが、最後のコーヒーだけいただいて解約しました。
ここでやめたらもったいない!と思わせることが購買(継続)意欲を刺激する要素になることを身をもって実感しました笑
最後に
いかがだったでしょうか?
私たちが当たり前のように接しているビジネス形態には人の心理面からうまく購買意欲を刺激して必要でなくてもついつい買いたくなってしまうようなマーケティングがゴロゴロしています。
惑わされることがないように、自分にとって確実に必要なものを選べるようお互い頑張りましょうね!
その際に今回の記事が参考になれば幸いです。
私はこの学びを生かして皆様がつい買いたくなってしまうような商品開発や、広報の企画をしていけたらなと思います笑
今回の記事は主に以下の書籍を参考に作成しました。
興味のある方は是非読まれてみてください!
ちなみに、Kindle Unlimitedに含まれているので、Kindleでの購読もおすすめです。
それでは!
Written by Chuncy